今や日本の上場株式は保有比率で30%超、売買代金の比率で60%超を超えるシェアが、外国人投資家によって占められています。

 

それに伴い、IR通訳と呼ばれる通訳業務が年々増加しています。

 

企業が株主や投資家に対し、経営状況や財務状況、業績動向に関する情報提供するための広報活動をIR(Investor Relations)といいますが、海外の投資家が日本の企業から情報提供を受ける際に通訳が必要とされ、その通訳をIR通訳と呼びます。

 

一般に公開されている情報や、各証券会社やアナリストが書いたリサーチレポート類に書かれている内容は、投資家も既に知っている事が前提なので、あらかじめ企業に対し質問したい事、確認したい事が前もって準備されており、IRミーティングは主にQ&Aの形式で進行していきます。

 

投資家や企業にとって、IRを通して得たい事は何か?

それは投資家が投資判断を下すに際し、自身の基準に照らして必要な情報を企業から得られる事です。

また企業側にとって、投資家は資本を提供する大切な存在であり、投資家から投げかけられる質問に回答する事を通して、経営サイドの考えを深く理解してもらい、健全な関係を構築する事です。

 

では通訳者の役割とは?

投資家が質問をして得たい回答は何なのか、その質問をする意図は何なのか、つまり投資家の価値観を理解し、その意図が伝わるべく企業側に質問を投げかけます。

そして企業側から、その意図に対しての企業側の情報や考えを回答として明確に引き出し、それを投資家側に返していきます。

 

そのQ&Aが上手にかみ合い、投資が知りたかった情報がしっかり引き出せ、それにより企業に対しての理解が深まり、信頼が積み上げられたなら、そのIRミーティングは投資家と企業側双方にとって成功といえるでしょう。

 

IR通訳において、良いサービスを提供するためには、

事前資料、事前ヒアリングを通して、企業側の理解のみならず、投資家側の価値観、意図を理解し、双方のやりとりの歯車をしっかり合わせていく意思が重要となってきます。