日々さまざまなお客様、さまざまなシチュエーションで通訳を行なう通訳者。
一般的にはどのような人が通訳者に向くのか、あるいはどのような資質が求められるのか、お話ししたいと思います。

 

まず通訳という仕事ができるだけの「語学力」「通訳技術」といった、スキルを習得することから始まります。

元々バイリンガルであったり、学習能力の高さなど、スタート地点や習得していくスピードには個人差はあるかと思いますが、いずれにしてもその道のりはとても厳しいといえます。

したがって大前提として、通訳になるためにはいかなる努力もいとわないという意思や覚悟、強い気持ちが必要となります。

 

さらにスキルの習得には「ここで終わり」というゴールは無く、「語学力」「通訳技術」に加えて「各分野の専門知識」など、現役であるかぎり永遠に(!)勉強し続けることが必要です。

常に自分の能力を上げようとする向上心、現状に満足しない謙虚さ、色々なものを学び取りたいという好奇心が求められます。

 

通訳の仕事そのものに目を向けてみると、その性質からも色々な資質が求められます。

スピーカーの話を聞き漏らさず理解しながら、即時にあるいは同時にリスナーに伝わる言葉に変換してデリバリーをするという、負荷の大きい作業を平行処理し続ける集中力

コミュニケーションにつきものの不測の事態に、柔軟に冷静に対処する機転

スピーカーの話を漏らさず聞きながらも、枝葉末節にとらわれず全体の流れをつかむ理解力

日本人以外の方や、様々な立場の方との仕事の中で、文化的・社会的な違いからくるストレスへの耐性、忍耐力

翻訳とは違い一発勝負の通訳において、場に物怖じしない度胸や、ミスを後に引きずらない楽観的な部分も必要でしょう。

 

通訳という人と人をつなぐ仕事柄、一般的なビジネスマナーは言うに及ばず、明るく物腰が柔らかいなど人を不快にせず好印象を与えることや、人と接すること自体が好きであることも、仕事上たいへんプラスに働きます。

 

挙げていけばきりがありませんが、総合的な人間性や技術を求められ、業務負荷も非常に大きく、かつ学び続けることがかかせない通訳という仕事。

何よりも「通訳という仕事が大好き」という人でなければ、決してやり続けられない仕事であることは間違いありません。